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【News】ダナ・アイルランドさん事件で服役後無罪が確定した兄弟が提訴

1991年にハワイ島で当時23歳の女性が性的暴行を受けた状態で発見され死亡した事件を巡り、殺人の罪で有罪判決を受け、その後の裁判で無罪が確定した兄弟2人が、ハワイ郡と郡の警察を相手取り人権侵害を受けたとして連邦裁判所に提訴しました。

兄弟2人は、「事件の捜査で、ハワイ郡と郡の警察らが証拠を無視したり、信頼できない目撃証言を採用した」などと主張しています。

1991年12月24日、ハワイ島カポホのワアワアロード付近の茂みの中でダナ・アイルランドさん=当時23才が下半身裸の状態で血を流して倒れているのが発見され、病院に搬送されましたが死亡しました。
この事件では、アルバート・イアン・シュバイツァーさんとショーン・シュバイツァーさんの2人がアイルランドさん殺害に関わったとして、それぞれ2000年に有罪判決を受け、イアンさんが23年間刑務所に服役するなどしました。

そして、おととし行われた裁判で、最新のDNA鑑定の結果、2人の犯行の可能性が否定されたとして、それぞれに無罪が言い渡されました。

シュバイツァーさんら2人は、連邦裁判所に提訴し、「事件の捜査で郡と郡の警察がDNA型の証拠を無視したり、信頼できない目撃証言を採用するなどして2人を犯人に仕立て上げようとしたのは、人権侵害にあたる」などと、主張しています。
2人の提訴を受けて、連邦裁判所は3月に協議を行う予定です。
一方、ハワイ郡当局は声明を発表し、「訴状を受け取っておらず、コメントできない」としています。

この事件を巡っては、警察当局が去年、事件当時、犯行現場の近くに住んでいたアルバート・ラウロ・ジュニアから採取したDNAサンプルを分析した結果、アイルランドさんの遺体に残っていた証拠DNA型と一致したと発表しました。

ラウロ・ジュニアは、その後、自宅で死亡しているのが発見されました。

シュバイツァーさんらは、ハワイ郡の裁判所にも損害賠償を求めて提訴しています。