【News】公立中学校でACなしの画期的な校舎建設
Niu Valley中学校のワールドランゲージセンターでは、中国語や日本語、初めて英語を学ぶ子どもたちが勉強しています。この教室にはエアコンがついていません。
新しい教室は、エアコンを使わずに生徒や教師が涼しく過ごせるような設計で、ユニークなデザインと配置で「パッシブ・ベンチレーション」を実現しています。
これはハワイの特徴であるトレードウィンドを最大限に活用するために作られた、ハワイ州初の公立校舎です。教室内は風が吹き抜けます。この革新的なデザインは、新型コロナウィルスから生徒を守るため、州の保健・教育当局が教室の空気の循環を優先している今、特に注目されています。
この校舎を設計した建築家はディーン・サカモトさんです。自然の力を利用して教室を換気します。エネルギーコストを抑えながら、教師と生徒を満足させ最適な環境を作ることができる建物を考えたといいます。
ワールド・ランゲージ・センターは、近くの谷を吹き抜ける貿易風に向かって建築され、その設計には、狭い場所を通る空気は速度を速めるというベンチュリー効果と呼ばれる物理学の原理が用いられています。
空調の電気代やメンテナンスが不要になることで、年間12,600ドルの節約になる上、老朽化したハードウェアを交換する必要がないため、さらに数千ドルの節約になるということです。
サカモトさんは、「屋外とのコミュニケーション」も設計の優先事項だったといい、各教室の奥には日陰の静かなラナイがあり、鳥のさえずりやシャワーツリーがゆれる音を聞きながら、校庭の景色を眺めながら勉強することができるということです。