ハワイアン・ミュージック全開の夏、ワイキキ水族館でもコンサート開催
Aloha! ケールです。
苦境に立たされていたハワイの音楽業界もようやく長いトンネルを抜けたような気がします。そう感じたのは、今年3年ぶりに有観客ライブで行われたナ・ホク・ハノハノ・アワードの授賞式。コロナとの共存が日常となり、多くの観光客が戻り、活気を取り戻しつつあるハワイですが、多くのミュージシャンたちが演奏の機会を失い、街から音楽が消えた時期がありました。あれから約3年を経て、ようやくハワイの音楽業界にも光が見えてきたようです。
ハワイのグラミー賞と称されるナ・ホク・ハノハノ・アワードのスタートは、1978年。当時のラジオ局KCCNパーソナリティのクラッシュ・ケアロハが、ハワイアン・ミュージックを盛り上げようと設立したのが始まりだそう。授賞式では、ジャズやロック、ヒップホップ、メタルなど、様々なジャンルもカバーされ、きちんと評価されるだけでなく、ライナーノーツやグラフィック、技術面を評価するエンジニアリングなども受賞対象となっています。とはいえ、トラディショナルなハワイアン・ミュージックが中心であることは間違いなく、ハワイ語の歌やウクレレ部門があるなど、ハワイらしさは満点。
今年の授賞式は、ハワイ語でのスピーチが多かったことや、ノミネートアルバムにコラボ作品が多かったのが目を引きました。最優秀女性ボーカリストを受賞したポーラ・フンガの受賞対象曲は、ジャック・ジョンソンとのコラボだし、最優秀アルバム賞ほか4部門で受賞を果たしたしたクライヴィは、過去にナ・ホク・ハノハノ・アワードを受賞している実力派3人(カヴィカ・カヒアポ, ショーン・ピメンタル, レフア・カリマ)によるグループ。個人的に応援していたエブリデイ・ローカルは、マーク・ヤマナカと、クパオアのケレンがコンビを組んだ新ユニット。ジェイク・シマブクロが4年かけて完成し、最優秀コンテンポラリーアコースティックアルバム賞を受賞したのは「ジェイク&フレンズ」でした。苦労しているときも仲間で支え合ってきたのが形になり、それが評価されて受賞に結びついたのなら、それはとてもすてきなことですよね。
この3年、思うように活動ができず、人前で歌うことができなかったり、演奏の機会を失ったミュージシャンたち。日本でもハワイでも、先の見えない時期は、誰もが感じた事かもしれませんが、とてもつらかったに違いありません。モチベーションを高めるために、自宅からFBなどを通して定期的にライブ演奏を行ったり、少し経ってからはイベントをオンラインで発信することもありましたが、観客の反応を生で感じることのできなかったもどかしさは、想像以上だったと思います。そして夏全開の今、ハワイアン・ミュージックはアウトドアで思う存分楽しむことができます。
ホノルル動物園で人気ミュージシャンがミニコンサートを行う「Wildest Show in Town」も7月の毎週水曜日に再開され、明日は40周年を迎える「ハワイアン・スラックキーギター・フェスティバル ワイキキスタイル」がワイキキ水族館にて開催されるなど、ハワイアン・ミュージック界は前進モード。これからもたくさんのミュージシャンが活動の場を取り戻し、新たな名曲を生み出してくれるのが楽しみです。
Hawaiian Slack Key Guitar Festival Waikiki Style
8月13日(土)4:00pm〜9:00pm
Waikiki Aquarium
入場料:10ドル(ドネーション)
slackkeyfestival.com