Ohana インタビュー : 岩瀬英介さん

弁護士を目指した青年が「弱者の力になりたい」とメディアの世界へ!
1回目のゲストは、ハワイ在住エディター、そしてメディアプロデューサーとして活躍されている岩瀬英介さん。

岩瀬さんが手掛けている雑誌、情報誌、書籍などが並ぶオフィスにお邪魔した私たち取材班を、満面の笑みで迎えて下さいました。にこやかに冗談などを言ってらしたのですが、インタビューをさせて頂こうとした瞬間、岩瀬さんは、インタビュアーである私より先に「今日はよろしくお願いします。」と深く頭を下げられました。その真摯な姿に、謙虚に仕事に取り組もうとする岩瀬さんの姿を見せられた気がしました。


岩瀬さんは東京の下町、深川の生まれ。早稲田大学法学部に在籍していた岩瀬さんは在学中「誰かを助ける仕事をしたい。弱者の力になりたい。」と弁護士を目指したこともあったと言います。

けれど1995年、法や政治の世界と同じように第3の権力ともいえるマスメディアの大手出版社「小学館」に入社します。

「ここが私の最初のターニングポイントでしたね。弁護士にはならなかったけれど、メディアの世界で弱い立場にいる人を助ける仕事をしようと思ったんです。」と岩瀬さん。

週刊ポストや女性セブンなどの週刊誌の編集部に10年、情報誌ダイムの編集デスクとして5年、編集1本の人生を貫いたことになります。

その頃の様子を岩瀬さんはこんな風に語ってくれました。

「週刊誌を担当していた頃は毎週徹夜でしたよ。とにかく働きました。明け方4時に仕事が終わり、そのまま飲みに行き、仕事仲間や芸能人たちと朝8時まで飲んで、数時間眠りまた仕事・・・そんな日もしょっちゅうでしたね」。

人生第二の転機はハワイへの移住
そんな岩瀬さんに第二のターニングポイントが訪れたのが2009年のこと。

ロサンゼルスで大人気の生活情報誌「ライトハウス」のハワイ創刊が決まり、編集長として立ち上げに参画してほしいとの話が持ち上がったのです。

サーフィンが好きでその頃すでに20回以上はハワイに来ていたハワイ好きの岩瀬さんは、そのオファーを受けることを決意します。

それを機に、当時お付き合いしていた現在の奥様と日本で結婚、お二人でハワイに移住することになったのです。

岩瀬さんが編集長、そしてデザイナーさんと営業さんのたった3人だけでスタートしたのが、創刊されたばかりの「ライトハウス・ハワイ」でした。

そして岩瀬さんはここから2016年に社長として「ライトハウス・ハワイ」を退職するまでの4年間、何と500人以上のゲストにインタビュー、そして数えきれないほどの記事を書き、編集を続けました。

「何よりも楽しかったのは、読者の方たちが近かったということ。買い物していても『岩瀬さん、いつも読んでるよ。』とか『○○の記事を書いて下さいよ。』などと、直接感想も聞けるし、励ましももらえる。大手の出版社では得られなかった喜びを得ることができました」。

インタビューで出会ったハワイ在住の方たちのこと、そして声をかけてくれた読者の方たちのことなどを、本当に嬉しそうに話される岩瀬さん。

自身の感動を伝える、読者の方が求めている情報を伝える、というメディアの基本でありながら、日本ではなかなかできなかったことを続けてきた喜び、そしてハワイでの仕事を心から楽しんできた気持ちがダイレクトに伝わってきました。

成功への鍵は「運を呼び込むほどの努力」をすること
2009年から編集の仕事に携わって10年の節目になる今年、現在「TMS・ハワイ」のCEOとして、ハワイや日本の雑誌等の編集プロデュース業、広告、人材事業に加え、イベントプロデュースまで幅広く活躍されています。

「今まで、週末に休もうと思ったことさえない。人が休んでいるときこそ仕事をする、常に稼働が信条です。」と言い切る岩瀬さんのモットーは「運を呼び込むほどの努力」をすること。人の見えないところで努力を重ねることが、人に認めてもらえる、運さえも呼び込むコツなのだとか。

最後にそんな岩瀬さんの今後の夢をお聞きしてみると「とにかく書くことが好きですからね、作家になりたいですね。小説家もいい。そしてハワイを良くすること。ハワイ在住の方たちはもちろん、日系人もハワイアンたちもハワイで安心して暮らせる、みんなが助けあえるハワイにする、仕事を通してそんなハワイをつくるお手伝いができたら良いですね。」そしてそんな夢を叶えるには「強く繰り返しイメージすること、信じること」が大事なのだそうです。常に信じ思い続けることが夢を引き寄せる秘訣なのだと言います。

元気で明るく、どこまでもポジティブ。インタビューを通して感じられた岩瀬さんですが、その根本にあるのは学生の頃から変わらない「誰かのためになりたい、弱者の助けになりたい」というピュアな気持ち。ともすれば「それは理想でしょう。」とも言われそうなほどの純な気持ち。

そしてきっとその夢を叶えるために、大変なのにもかかわらず、前向きに「運を呼び込むほどの努力」をしている岩瀬さんがいるのだと思います。

そんな岩瀬さんだからこそ、作家として誰かのためになる作品を書き、みんなが助けあえるハワイを作るための運動をしている・・そう遠くない将来にそんな夢を叶えているような気がします。

作家として何かの賞を受賞された時には真っ先に、KZOOの独占インタビューですよ、そんなことを思いながら長いインタビューを終えました。「運をも呼び込む」努力を続けている岩瀬さんのその真摯な仕事ぶりに、将来のハワイのメディアを引っ張っていくパワーを感じ、今後の活躍がますます期待されます。

インタビュー、文
ライター・アナウンサー/   Norie Green  ノリエ・グリーン。

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