【News】発砲死亡事件のホノルル警察官は不起訴
4月に(銃器を持たない)非武装のサウスアフリカ系の男性がホノルル警察の警察官に撃たれて死亡した事件で、ホノルル検察のスティーブン・アーム氏は30日、この事件に関わったホノルル警察官は誰も起訴されないと発表しました。
この事件は4月14日にヌウアヌの住宅で発生し、不審な人物がいるという911通報を受けて警察が出動したものです。
撃たれて死亡したリンダ二・ミエ二さん(29)は、その事件の前に、ケワロベイスンで車上荒らしを調査していた警察官に話しかけ、食べ物を買うためのお金を要求したり、パトカーの中に入ろうとするなど不審な行動をした事が報告されています。
アーム氏は、リンダ二・ミエ二さんの死亡に関して、人種差別が関連している証拠はなかったと断言しました。ケワロベイスンにいた警察官のひとりは、ミエ二さんが運転していたマツダの車はライトがついておらず、何かをしていた可能性があると薬物検査を行ったところ、血液から大麻の成分が検出されたということです。
そのおよそ30分後にミエ二さんは、銃撃の現場となった91 Coelho Way に移動。アーム氏によりますと、ミエ二さんは、サビ−ン・ワンさんの後を追ってサビ−ンさんの借りている家まで行き、その家に侵入しようとしたため、サビ−ンさんが強盗だと911通報し3人の警察が出動しました。
警察官が身につけていたボディカメラの映像では、ミエ二さんが警察官に襲いかかっており、警察官が地面に伏せるように命令しています。
一方ミエ二氏の妻がホノルル警察を相手に訴訟を起こしましたが、その弁護士は、警察官が合計4発発砲したこと、ひとりがミエ二さんの左胸、右肩、右太ももに発砲、もうひとりが右胸に向けて発砲していると説明、また家の監視カメラの映像では、ミエ二さんがサビ−ンさんの家に入り、警察に通報したサビ−ン夫婦に「すみません」と謝罪しながら去って行く様子が映っていると主張し、ミエ二さんは寺院を探していて間違って入っただけだと主張しています。
しかし、これに対し、アーム氏は、ミエ二さんが寺院を探していて間違って入ったとしたら、そしてそこが違うことに気づいたらすぐにそこを離れるでしょう。と述べています。
ホノルル警察のレード・ヴァニック署長代理は声明で、検察の対応に謝意を示し、この事件に関わった3人の警察官のうち2人は職場に復帰し、ひとりは怪我の回復に務めると述べています。