【News】変異株 L452R が発見される

ハワイ州保健局の研究室は、新型コロナウィルスの中からハワイ初となる変異株を確認したと発表しました。L452Rという変異株です。この変異株は、2020年3月にデンマークで初めて確認されたもので、その後アメリカ国内でも多く確認されています。

化学的には、変異株がこれまでの新型コロナウィルスに比べて感染速度が速かったり、感染力が強く重症化しやすいといった確証は得られていません。ただし、カリフォルニアや他の地域で感染がいっきに拡大したことで危惧されています。

ハワイ州の疫学医師であるドクター・サラ・ケンブルは、「このような変異株が発見されることは驚く事ではありません、他の州の疫学医師やCDC (アメリカ疾病予防センター)と連絡を取り合いながらこの変異株の情報を集め、研究していきます」と説明しました。

研究室では、6月に遺伝子情報のゲノム解析を始め、現在、週に75の検体を検査しています。最近では変異株の発見が迅速に行えるようになっているということです。

変異株には遺伝子情報が異なる種類のウィルスが存在し、イギリスで発見された変異株はB.1.1.7(イギリス型)、南アフリカで発見されたものはB.1.351(南アフリカ型)です。ハワイで発見されたものはそのどちらでもなくL452Rでイギリス型や南アフリカ型はでていません。

このハワイで発見された変異株は、ひとりはオアフ島から、もうひとりはマウイからでています。オアフの感染者はメインランドヘの旅行歴がありますが、マウイの感染者は旅行には関連しておらず、またその二人の間に相互関係はありません。

州保健局の部長エリザベス・チャー医師は、「L452Rの変異株発見により、我々は、改めてマスクを必ず着用することや、人との距離を置くこと、人混みを避けることなど、安全と予防のために一層配慮し、更にワクチンの接種によりコロナウィルスの拡大を阻止していきましょう」と強調しました。