8月17日月曜日午前に行われたハワイでの記者会見で、
ケンジ・プライス連邦検事は、米司法省は17日、中国のスパイとして活動した疑いで、
元中央情報局(CIA)職員のアレクサンダー・マー容疑者(67)を14日に逮捕したと発表しました。
CIAや連邦捜査局(FBI)の機密情報を中国情報当局者に渡していたということです。
マー容疑者は香港生まれで米国籍を取得。1982年から89年までCIAで勤務し、機密情報の取り扱い資格を持っていました。退職後は上海で働き、2001年にハワイ州へ転居。04年からFBIホノルル事務所の請負契約者となり、中国語資料の翻訳に当たっていました。
司法省によると、マー容疑者は元CIA職員の親族と共謀。01年3月からCIAの要員、作戦活動、情報伝達手法などに関する情報を中国当局者に渡し、見返りに金銭を受け取っていました。少なくとも5回一連の会議が香港で行われ、2001年3月の会議記録では、米国通貨で5万ドルの報酬を受けていた模様です。共謀者はの名前は文書で特定されていませんが、現在、進行性および衰弱性認知症にかかっており、医学的問題があるとの中で、現時点での逮捕は求められていないということです。2004年にFBIの翻訳業者として雇われた後も、スパイ活動は継続していたと裁判所文書では、示されています。FBIでもコンピュータを使用し、誘導ミサイルシステムに関する文書などをCDに焼き付け、デジタルカメラを使用して、機密文書を撮影し、その資料や画像を持ち出して中国側に渡していたということです。中国側に渡った中には「最高機密」指定された情報も含まれていました。FBIの捜査中、覆面捜査官に2000ドルの報酬を受け取っていたマー容疑者は、’祖国’ 中国が成功することを望んでいると伝えていました。
デマーズ司法次官補(国家安全保障担当)は、声明で「長年に及ぶ中国によるスパイ活動は、同僚や国家、自由な民主的価値を裏切った元情報職員にまで広がった」と非難し、「何年かかろうが、裏切り者を見つけ出して裁きにかける」と強調しました。
*2010年 B−2ステルス爆撃機の設計機密を中国に売り渡したとして、エンジニアのノシャー・ゴワーディアが逮捕され、32年の禁固刑を言い渡されています。
*また6年前、2014年、引退した陸軍大佐のベンジャミン ビショップは、国防機密情報をガールフィレンドに中国から電子メールで送信したことで有罪判決を受けています。
これら3つのスパイ事件は、すべて、ケン・ソレソン米国検事補が担当していますが、「間違いなく。中国からの脅威は現実のものです。」と述べました。