【News】ラハイナ捜索ほぼ終了、次の段階へ

1918年以降の全米の山火事史上最多の被害者を出したマウイ島の山火事から3週間が経過しました。甚大な被害を出したラハイナでは、捜索・回収チームが作業をほぼ完了しました。

EPA(環境保護局)のクルーはラハイナの現場で農薬やガスやアスベストなどの有害物質の除去を始めています。この作業は住民が町に戻るための一歩ですが、それがいつになるかは未定です。

有害物質が取り除かれた後、EPAは灰が吹き飛ばされたり海に流れたりするのを防ぐために生分解性物質を塗布する予定です。その後、連邦政府の費用で、土地所有者の許可を得て、より大規模な瓦礫撤去作業が開始されます。

マウイのリチャード・ビッセン郡長は29日の記者会見で「この地域が安全と判断されれば、住民がアクセスするための具体的な手順が示されるでしょう。できるだけ早くそうなることを願っています」と述べました。またラハイナでの瓦礫撤去作業を指揮する機関として、アメリカ陸軍工兵隊が選ばれました。今後数日のうちに、持ち物を引き取ることができるかどうかなど、住民へより詳しい情報を提供するということです。

ラハイナの山火事では、いまだに数百人が行方不明になっています。29日現在山火事による死者は115人です。このうち51人の身元が判明しており、その多くはDNA鑑定によるものでした。マウイの警察署長らは、多くの犠牲者が灰の中から発見されないまま死亡したと推定されることになるかもしれないと話しています。マウイ警察のジョン・ペレティエ署長によると、現在少なくとも110件の行方不明届けが正式に提出されていますが、そのうち50件は判明しないままです。

ペレティエ署長によると、ラハイナで現在も行われている回収作業は水中で行なわれているもので、郡とFBIのチームが協力して遺体を捜索しています。