【News】UH学長の退任を求める声

ハワイ大学のデービッド・ラスナー学長に対する退任を求める声が、数人の議員の中から上がっています。

ラスナー氏が学長として指揮を執ってから約10年が経過しています。これまでもたびたびハワイ大学と一部の州議会議員との間で不満が出ていましたが、少なくとも3人の議員が、学長は退任すべき時が来たと考えています。3人は、上院の財政・金融委員会の委員長、ドノバン・デラ・クルス上院議員と、ドナ・キム上院議員、ミシェル・キダニ上院議員です。

デラ・クルス上院議員は、ラスナー氏はもう限界だとして「10年というのは長すぎる。ハワイを次のレベルに引き上げ、国際的な競争力をつけ、ハワイのニーズをよりよく理解できる人が必要だ」と述べています。キム議員は、ラスナー氏が、学生のニーズをより優先させることや寮の増設など、委員会で繰り返し提起された懸念に迅速に対応していないと指摘し、積極的なリーダーが必要だと主張しています。またキダニ議員は、UH理事会は他の方を探し始めていただきたいと述べ、新しい考え方と、少し違った方向に導いてくれる人が必要な時期だと話しました。

尚、州議会や連邦議会は、UHの学長の雇用や解雇について直接の発言権はありません。これは、知事が任命する11人のボランティアで構成されるUH理事会の権限となっています。しかし、60日間の州議会会期はまだ40日以上残っており、州上院議員のラスナー氏に対する立場は、UHの予算要求や優先事項を通す上で暗雲を投げかけることになりかねない状況です。

ラスナー氏(68)は、2013年9月から暫定学長を務めた後、2014年6月に学長に就任した期間を含めると、約9年半にわたってUHの学長を務めています。

アメリカの教育審議会によると、大学学長の全米平均在任期間は短くなっており、現在は6.5年となっています。

尚、ラスナー学長は辞任の意向は示していません。また、他のハワイ州議会議員や、ハワイ大学教職員組合理事などからはラスナー氏への支持が相次いでいます。