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【News】無実の罪で服役した兄弟、州を相手取り損害賠償を求めて裁判へ
ビッグアイランド(ハワイ島)で発生したダナ・アイアランドさん殺害事件で無実の罪を着せられたアルバート・イアン・シュワイツァーさんとショーン・シュワイツァーさん兄弟が、ハワイ州を相手取り損害賠償を求めて裁判に臨むことになりました。
兄のアルバート・イアンさんは、すでに2年8か月前に無罪が認められ釈放されており、2026年3月30日にヒロの巡回裁判所で裁判が始まる予定です。
1991年、当時23歳だったダナ・アイアランドさんは、ハワイ島で暴行され命を奪われました。この事件でイアンさんは23年間服役していました。
ハワイ・イノセンス・プロジェクトのケン・ローソン弁護士によりますと、ハワイ州司法長官事務所は、2016年に制定された無実者補償法(HRS 661B)に基づく請求に依然として反対しているということです。
この法律では、無実を「証拠の優越」により証明できた場合、1年あたり5万ドルの補償が認められます。しかし、ハワイ郡検察は、判決破棄に合意したにもかかわらず、いまだにシュワイツァー兄弟を「容疑者扱いしている」としています。
再審で提出された新証拠には、現場のDNAやタイヤ痕の専門家による証言、さらには当初「噛み跡」とされた傷が実はそうでなかったという歯科医の見解が含まれています。事件現場に残されたDNAは、昨年自死した別の男性のものでした。
ローソン弁護士は、「この裁判が法律の不備を正すきっかけになることを願っている」と語りました。これまで補償が実際に実行された例はなく、州による遅延にも罰則はありません。
イアンさんは逮捕前、カウアイ島の病院で看護師として働いていましたが、釈放されたときには資金も職もなく、生活再建に苦しんでいます。
司法長官事務所は、「661Bによる請求は民事訴訟であり、他の訴訟と同様に手続きや期限が厳格に適用される」との声明を発表しています。